2011年タックスリターン 新税法 新報告書
特定外国金融資産報告
IRSは従来の外国預金残高報告書の厳格化に加え、新報告書の提出まで求めて、外国預金を管理しようとしています。
タックス・リターンの季節がまたやってきました。勤務先や金融機関などからW2やForm1099などが届きはじめている頃と思います。従来、タックスリターンとは別に毎年6月30日までに外国預金残高報告書 TD F 90-22.1の提出義務がありました
(この詳細については過去のブログをご参照ください:http://blogs.yahoo.co.jp/nevadatax/59725670.html)
このTD F 90-22.1に加え*1、2011年タックス・リターンより、米国外に資産を保有している個人・法人は、新フォーム「フォーム 8938 特定外国金融資産報告書(Statement of Specified Foreign Financial Assets)」の基準を満たす場合、提出する義務化となりました。
基準は、タックスリターンのステータス(例:独身/夫婦合算申告/夫婦別申告、など)によって異なります。該当するかもしれないと思う場合は、信頼のおける税理士の方に相談することをお勧めいたします。
対象口座:
1. 外国金融機関による口座
2. 投資目的に保有している米国人ではない人が発行した株・セキュリティ・あらゆる金融商品、外国機関の利子
対象者:
1. 個人 通常のタックスリターン・フォーム 1040/1040NRと一緒に提出
期限 通常は翌年の4/15まで
*米国市民・米国居住者・夫婦合算申告をする米国非居住者・実質的米国居住と見なされる米国非居住者が該当。
*個人に対してのみ、次の3つの条件全てに合致する場合、2012年からの提出で良くなります。(1)Tax Yearが2010年3月18日より後に開始。(2)Form 8938の提出が要求。(3)Form 8938がリリースされる前に2011Annual Returnを提出済み。
2. 法人 タックスリターン・フォーム 1120/1120Sと一緒に提出
3. パートナーシップ タックスリターン・フォーム1065と一緒に提出
個人についてのみ焦点当ててご説明します。
基準:
1. 米国市民・米国居住者で独身または夫婦別申告の場合:次のいずれかに該当
外国金融資産合計額が、12月31日付けで$50,000を超える場合。
外国金融資産合計額が、年間のある時点において$75,000を超える場合。
2. 米国市民・米国居住者で夫婦合算申告の場合:次のいずれかに該当
外国金融資産合計額が、12月31日付けで$100,000を超える場合。
外国金融資産合計額が、年間のある時点において$150,000を超える場合。
3. 米国非居住者*2で独身または夫婦別申告の場合:次のいずれかに該当
外国金融資産合計額が、12月31日付けで$200,000を超える場合。
外国金融資産合計額が、年間のある時点において$300,000を超える場合。
4. 米国非居住者*2で夫婦合算申告の場合:次のいずれかに該当
外国金融資産合計額が、12月31日付けで$400,000を超える場合。
外国金融資産合計額が、年間のある時点において$600,000を超える場合。
具体例3つ(Q&A方式):
質問)
独身でアメリカに居住している。唯一持っていた外国金融資産を10月15日に売却。売却時点での資産価値は、$125,000。Form 8938を提出しなければならないか?
回答)
Yes。理由は、たとえ12月末時点で外国金融資産を保有していなくても、ある1時点で$75,000(上記参照)を超えた外国金融資産を保有していたため。
質問)
独身でアメリカに居住している。血縁関係がない米国居住者と二人で$60,000の外国金融資産を保有している。Form 8938を提出しなければならないか?
回答)
Yes。理由は、配偶者ではない人との共有の場合、単独で$60,000(配偶者であれば、50%の$30,000となる)を保有していると見なし、12月31日時点で$50,000を超えた外国金融資産を保有しているため。
質問)
自分と配偶者は米国市民で、外国に居住している。夫婦合算申告をする。ある1時点で二人の外国金融資産合計額が、$150,000である。Form 8938を提出しなければならないか?
回答)
No。理由は、米国市民でアメリカに居住していない夫婦合算申告の場合、12月31日時点で$400,000を越えるか、年間のある1時点において$600,000を越える場合であるため、該当しない。
罰則:
フォーム 8938の提出を怠った場合、$10,000のペナルティの対象となります。
IRSよりForm 8938の修正・提出するようレターが届いてから90日以内の対応を怠った場合、30日単位で$10,000のペナルティが加算されます。
ペナルティの最高額は、$50,000です。
注記:
*1)ここでいう米国非居住者とは、「タックス・ホームが米国外にある実質的な米国外居住者となる米国市民」、または、「12ヶ月連続のうち少なくとも330日を外国に居住する米国市民または米国居住者(例:グリーンカード保持者)」を指します。
*2)従来の外国預金残高報告書 TD F 90-22.1の提出が無くなるわけではありません。フォーム 8938には該当しなくても、外国預金残高報告書 TD F 90-22.1に該当する場合もありますので、注意が必要です。
参考サイト:
http://www.irs.gov/pub/irs-pdf/i8938.pdf
1/21/12
1/18/12
2011年 米国新税法
米国歳入庁IRSによる外国資産運用によるマネーロンダリング及び課税強化の流れに伴い、新税法が2011年申告から適用されます。外国に資産を持っている人は要注意です。スイス、ケイマン諸島などの特定国ではなく日本を含む全ての米国外資産が対象です。
2011年中に外国金融資産、銀行・証券・金融商品など、があれば2つの報告書が必要です。
<新法・期限4/15>
2010年3月に成立し2011年申告から適用される新税法です。
2010年3月18日以降にはじまる会計年度の個人又は法人は特定外国金融資産の報告をインカムタックスリターン・所得税申告書の際に添付することになりました。個人でいうと、5万ドルを超える外国金融資産報告書を2011年のタックスリターンの際に個人申告書フォーム1040に個人申告期限の4/15/2012までに添付し提出します。
<従来法・期限6/30>
これまで個人に義務付けていた1万ドル以上の金融資産報告書はこれまでどおり6/30/2012までに提出が必要。
違反した場合、高額の罰金(残高の25%など)及び場合により刑事罰(刑務所行き)もありかなり厳しい内容です。
対象は米国市民・永住権保持者・税法上の米国居住者の個人及び法人です。
日本在住の日本人などは対象外です。
12/31/11
2011年税務申告注意点
先週トレジャー・アイランドホテルで開かれたタックスセミナーに参加。
多くの変更点から今回は一部を紹介。
<個人投資家>
米国国税庁IRSはキャピタルゲイン税を不正に免れている金額を年間11ビリオン(110億ドル)と推定。キャピタルゲイン税強化の為に、2011年タックスリターン分から証券会社にこれまでの株式売却価格に加え取得価格の報告を義務付けました。原則先入れ先出し法により、計算されます。新フォーム1099Bの期限は2/15。
<法人>
2010年2月3日以降に雇われた従業員が下記の場合、雇用者側は最高で一人に付き$1000のクレジットが可能。 対象となる“Retained Worker”に該当する従業員は:
*2010年2月3日以降2011年12月31日以前に雇われている。
*雇われる前の過去60日間の間、40時間以上、他所にて雇用されていなかった。*他の従業員と差し替える為に雇われたのではない。(但し、辞職をする者や原因があり解雇する者の代わりとする際は除く)
*雇用主の親族関係にはない。
*対象年度内に雇用主に雇われている。*52週間以上雇われており、且つ後半26週間の賃金が前半26週間の賃金の少なくとも80%に等しい額が支払われている。
<罰則強化>
年間600ドル以上個人又はパートナーシップへの支出報告フォーム1099提出の罰則が1件に付き50ドルから100ドルに。アーンドインカムの不正準備の罰則が1件に付き100ドルから500ドルに。その他多くのペナルティーの額がこれまでの倍以上に。
12/17/11
「1年以上保有している株式や不動産で売却益がでそうなら2012年までに売却することを(現時点では)お勧めします。」この特例は昨年末でなくなる予定でしたが、延長されています。
株や家などの投資の売却によって得られるキャピタルゲインに対しては税金が課税されます。個人所有の場合、通常のタックスリターンで同時に報告します。
キャピタルゲインには、短期と長期の2種類があります。短期は、1年以下の保有。長期は、1年を超えた保有。短期と長期によって、また、さらに納税者の通常所得に応じた税率によってキャピタルゲインの税率が異なります。
この税率は、その時の経済状況や政治的制約などによって変化します。
2011年のキャピタルゲインは、次のようになります。
短期保有: 通常所得と同じ扱いを受け、税率が10, 15, 25, 28, 33, 35%となります。
長期保有: 通常所得税率が10%, 15%の場合、長期キャピタルゲイン税率は0%。
通常所得税率が25%, 28%, 33%, 35%の場合、15%。
この長期保有のキャピタルゲインの税率は、特別税法であり、2012年まで続く予定です(つまり、2012年12月31日終了)。
2013年以降は、
長期保有: 通常所得税率が10%, 15%の場合、長期キャピタルゲイン税率は10%。
通常所得税率が25%, 28%, 33%, 35%の場合、20%となる予定。
また、2013年以降、キャピタルゲインが3.8%の追加メディケア税の対象となります。
それ以外にも、Dividendは、2012年までは、Ordinary DividendとQualified Dividendが区別され、Ordinary Dividendは所得額に関係なく通常税率が課税され、Qualified Dividendは15%の税率となっています。2013年以降は、この2つのDividendの区別が無くなり、すべてのDividendが通常税率の課税対象となる予定です。
9/23/11